行事2001年度

２００1年度の行事

『きたたなべっ子』は、自由闊達。毎日が感動記念日。

いつも元気。いつも笑顔。こどもがこどもらしくあるように『きたたなべっ子』は、自由闊達。思いきり

遊び、時にはどろんこになって自分たちの世界を広げています。本来の元気なこどもの姿、いきいき

としたきらきらの眼が『きたたなべっ子』の自慢です。

卒園です。みんな大きくなりました

おれいのことば　あれほど心待ちにしていた卒園式の日を迎えてこれほどに去り難く、別れのつらさを思い知るとは思ってもいませんでした。子どもたちが北田辺保育園ですごした日々は何物にもかえ難い宝物なのだという思いを、今かみしめています。卒園する子どもたちの半数以上は、おむつをしてはいはいかよちよち歩きをしていたときからお世話になりました。おむつがとれてひとりでトイレができるようになったのも、ひとりでスプーンを持って食べられるようになったのも、保育園ででした。たくさんのお歌を教わったのも、いろいろな鬼ごっこやじゃんけん列車の遊び方を知ったのも保育園ででした。夏にプールパンツは良しとしてどろんこパンツってなあに？と戸惑ったものでしたが、今どき子どもたちが心ゆくまでに泥遊びをさせてもらえるところがあるでしょうか。この北田辺保育園で、子どもたちは大地の子として育ちました。自然の中の遊びや季節の遊びも子どもたちは大好きでした。中公園を吹き抜ける風を感じながら駆けまわった日々。花びらを拾い、ドングリを集めてポケットを小さな宝物でいっぱいにした日々。子どもたちはたちまち風の子になりました。風の子たちはおなかがペコペコ。自然の食材を用いた、体にも心にも良いおいしい給食をおなかいっぱい食べて丈夫な子どもに育ちました。寒い冬も、毎日の鍛錬のおかげでいつのまにか平気になりました。　子どもたちは保育園が大好き。先生方が大好きでした。子どもたちから話をききたくて、毎日のお迎え頃の夕方はいつも絵本の読みきかせの時間でした。くいいるように絵本をみつめてお話を聴く子どもたちを見て、子どもは本当に本が好きなんだとわかりました。親が子育てに悩んだ時もしばしばでしたが、先生方は親身になって相談にのって下さり、どんなにか励まされたかしれません。育てていただいたのは子どもたちだけではありませんでした。少し大きくなるとお友だちも次第に増えてゆきました。お友だちとのつきあい方を、子どもたちはこの保育園で学びました。いやなことをされたら「やめて。」と声にだして言えるようになりました。悪ふざけもするようになりましたが、それを時には厳しく、時には優しく先生方に導いていただきました。子どもたちは保育園に行くのが楽しいと言っていました。それは途中入園の子どもたちも同じです。前の保育園では登園をいやがっていた子どもでさえ、北田辺保育園では生き生きとし、仲間にとけこみました。子どもたちがのびのびと育っている様子をいちばん実感できたのは、毎年の運動会と生活発表会でした。ダンボールとマットのお山をはいはいでのり越えたもも組の運動会から、「ぶな森の仲間たち」という難しい物語を立派に演じたふじ組の生活発表会まで、ひとつひとつが素晴らしい思い出です。子どもたちが考えた演技だときいて感心したこともしばしばです。楽しみにして本番を見に来たら、べそをかいて先生に手をひいてもらっていた、なんてこともありましたっけ。　子どもたちが、なかなかできない鉄棒にかじりついている姿や、夢中になって独楽まわしの練習をしている姿を見ると、子どもの集中力に驚かされました。思えば、今、家にいくつも置いてあるピカピカ、ツルツルの泥だんごをつくる忍耐力も集中力も保育園で身につけました。それがあればこそ、二上山にも葛城山にもそして金剛山にも登ることができました。金剛登山にいっしょに行かせていただいて本当に驚きました。あの「いってきます。」のときに大泣きしていた赤ちゃんが「大阪で一番高いお山に登ったで。」と誇らし気に胸を張るまでに成長していたのです。感無量でした。北田辺っ子は他園の子どもと比べると「野生児」だとききますが、それは人間として生きていく根源的な力を身につけているという意味だと思います。その指導は読み書きを教えるより遥かにむずかしいのです。それをしていただいた先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。　北田辺保育園の思い出は数知れずありますが、とりわけそら組のときの合宿、ふじ組での琵琶湖キャンプ、最後の運動会で踊った「よさこい河内音頭」は、子どもたちにとって特別な思い出になるのでしょう。着がえも明日の用意も、何でも自分でしないと気がすまないけどなかなかできなくて泣いた頃もあった子どもたちも、もう自分でできるという自信を持ちました。ちょっと大変そうな事も、お友だちといっしょにやれば不思議と楽しいということも知りました。今日いっしょに卒園するふじ組二十三人は、北田辺保育園で生きる力と生きる仲間を得ました。これから先、何があっても北田辺っ子たちはへこたれません。そしてずっと仲良くしていきます。それが先生方への何よりの恩返しになると信じます。先生方、本当にありがとうございました。二〇〇二年三月二十一日ふじ組　保護者一同